ラッシュは寒がり

毎朝、目覚まし時計が鳴るとベッドに飛び乗ってきて、「起きてよ、起きて! もう朝だよ」みたいな感じで顔をぺろりとなめて、鼻先でぐいぐい押してくる。
「おはようラッシュ…」
いつも通りに声を掛けて、ぴたっと押し付けてくる体を撫でると、ぷるぷると震えている。
「ちょっと肌寒いかなぁ」と思ったが、案の定、ラッシュは居間にまだ出してある電気ストーブの前に座る。

「ラッシュ寒いの?」
と声を掛けると、じっと見上げてぷるぷると体を震わせる。
「まだ電気ストーブの時期じゃないしねぇ」と言うわたしに、主人が「ラッシュが寒がっているんだから、少し温度が上がるまでつけてやったら」と、スイッチオン。
「待ってました」とばかりに、電気ストーブの前にごろりんと横になる。
そしてウトウト…

家族を送り出す時に、玄関まで見送りにいったら、すぐに居間の電気ストーブの前に戻る。
そしてまたウトウト…

午前中の散歩から帰ってきても、すぐにストーブの前に座るラッシュ。
日差しが暖かかったし、天気が悪くて十分に散歩もできなかったので、多めに運動させて体も温まっただろうと思っていたのに、またぷるぷる震えている。

ちなみにラッシュは、濡れることが嫌いで(怖い?)のか、天気の確認に庭に出て鼻先に雨粒がかかっただけでも、首をすくめて、家に駆け込む。

もちろん、お風呂も嫌いで、主人がお風呂担当なのだが、情けない声でなきながらぶるぶると震えているそうだ。ブリーダーさんの時は、まだ大人しいようだが…

それで「お風呂」「耳掃除」の言葉を聞くと、忍び足で別の部屋に逃げる。ラッシュに関係なく家族が「そろそろお風呂入ってこようかな」といった言葉にも反応するのである。家族が面白がって「ラッシュお風呂入る?」などとからかうと、その度に緊張したようにサッと起き上がって、距離をとりながら忍び足で逃げていく。結局はお風呂に入れないので、ラッシュにしてみれば「騙された」となるわけだが、これはダメらしい。

「おやつ食べる?」と言ってからかうのと一緒で、飼い主を信頼しなくなるようになる。つまり言うことを聞かなくなるわけである。

話がそれた。

「ほら、お気に入りのブランケットも気持ちいいよ」
とブランケットに誘導しようとしても、電気ストーブの前から動こうとしない。
仕方なしに、またストーブを付けると、「う~ん」とでもいうように伸びて、寝転んだ。

今もそのまま、ストーブの前から離れない。
犬は毛皮を着ているし、人間よりも体温が高い。
それなのに、なぜこうも家のラッシュは寒がりなのか?

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